はじめに

CursorはVS Codeをフォークして構築されたAIネイティブなコードエディタです。OpenAI、Anthropic、Google、xAIの最先端AIモデルへのアクセス、Tab補完、Agent機能など、AI駆動開発に必要な機能がエディタの深部に統合されています。

本記事では、CursorをWindows/Mac/Linuxにインストールし、VS Codeから設定を移行してスムーズにAI駆動開発を始める方法を解説します。この記事を読むことで、以下のことができるようになります。

  • 自分のOSに適したCursorのインストール方法がわかる
  • VS Codeの拡張機能・テーマ・キーバインドをワンクリックで移行できる
  • Cursorアカウントを作成し、初回起動を完了できる
  • 料金プランの違いを理解し、自分に適したプランを選択できる

実行環境と前提条件

Cursorを利用するための環境要件は以下のとおりです。

項目 要件
オペレーティングシステム Windows 10以上、macOS 10.15以上、Ubuntu 20.04以上/Debian 10以上
Cursor バージョン 2.3以降(2025年12月時点の安定版)
インターネット接続 必須(AIモデル利用・アカウント認証に必要)

前提条件

  • インターネットに接続できる環境
  • VS Codeの基本操作経験があると移行がスムーズです(必須ではありません)

期待される結果

本記事の手順を完了すると、以下の状態になります。

  • CursorがPCにインストールされ、正常に起動できる
  • VS Codeの設定(拡張機能・テーマ・キーバインド・settings.json)がCursorに移行されている
  • Cursorアカウントでログインし、AIモデルを利用できる状態になっている

Cursorのダウンロードとインストール

Cursorの公式ダウンロードページから、お使いのOSに適したインストーラーを取得します。

ダウンロードページへのアクセス

Cursorの公式サイト(https://cursor.com/download)にアクセスし、インストーラーをダウンロードします。

Windowsへのインストール

Windowsユーザーは、SystemインストールとUserインストールの2種類から選択できます。

インストール種別 対象 特徴
System 全ユーザー 管理者権限が必要。PC上の全ユーザーがCursorを利用可能
User 現在のユーザー 管理者権限不要。現在のユーザーのみが利用可能

ほとんどのケースでは、管理者権限を必要としない「User」インストールをおすすめします。

インストール手順は以下のとおりです。

  1. ダウンロードページから「Windows (x64) (User)」または「Windows (ARM64) (User)」を選択
  2. ダウンロードした .exe ファイルを実行
  3. インストールウィザードの指示に従ってインストールを完了
  4. デスクトップまたはスタートメニューからCursorを起動
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# コマンドラインからインストールする場合(winget使用)
winget install Cursor.Cursor

macOSへのインストール

macOSユーザーは、Apple Silicon(M1/M2/M3チップ)とIntelプロセッサで異なるインストーラーを選択します。

Mac種別 選択するインストーラー
Apple Silicon(M1/M2/M3) Mac (ARM64)
Intel プロセッサ Mac (x64)
不明な場合 Mac Universal

自分のMacのプロセッサが不明な場合は、画面左上のAppleメニューから「このMacについて」を選択し、「チップ」の項目を確認してください。

インストール手順は以下のとおりです。

  1. ダウンロードページから適切なインストーラーを選択
  2. ダウンロードした .dmg ファイルを開く
  3. CursorアイコンをApplicationsフォルダにドラッグ&ドロップ
  4. Launchpadまたはアプリケーションフォルダから Cursorを起動
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# Homebrewを使用する場合
brew install --cask cursor

Linuxへのインストール

Linuxユーザーは、ディストリビューションに応じたパッケージ形式を選択します。

パッケージ形式 対象ディストリビューション
.deb Ubuntu、Debian、Linux Mint など
.rpm Fedora、Red Hat、CentOS、openSUSE など
AppImage 汎用(ほとんどのディストリビューションで動作)

Debian/Ubuntu系(.deb)の場合

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# ダウンロードしたパッケージをインストール
sudo dpkg -i cursor_*.deb

# 依存関係の解決(必要な場合)
sudo apt-get install -f

Fedora/RHEL系(.rpm)の場合

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# ダウンロードしたパッケージをインストール
sudo rpm -i cursor_*.rpm

# または dnf を使用
sudo dnf install cursor_*.rpm

AppImageの場合

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# 実行権限を付与
chmod +x Cursor-*.AppImage

# 実行
./Cursor-*.AppImage

VS Codeからの設定移行

CursorはVS Codeをフォークして構築されているため、VS Codeの設定をそのまま引き継げます。VS Codeで使い慣れた環境をワンクリックで移行できるのが大きな利点です。

ワンクリックインポート(推奨)

もっとも簡単な移行方法は、Cursorの設定画面からワンクリックでインポートする方法です。

  1. Cursorを起動
  2. Ctrl + Shift + J(macOSは Cmd + Shift + J)でCursor設定を開く
  3. 「General」→「Account」に移動
  4. 「VS Code Import」セクションで「Import」ボタンをクリック

この操作により、以下の設定が自動的に移行されます。

移行される設定 内容
Extensions インストール済みの拡張機能
Themes カラーテーマ・アイコンテーマ
Settings settings.json の設定内容
Keybindings カスタムキーバインド

手動でのプロファイル移行

別のマシンに移行する場合や、設定を細かく管理したい場合は、プロファイルを手動で移行できます。

VS Codeからプロファイルをエクスポート

  1. VS Codeでコマンドパレットを開く(Ctrl + Shift + P / Cmd + Shift + P
  2. 「Preferences: Open Profiles (UI)」を検索して選択
  3. 左サイドバーでエクスポートしたいプロファイルを見つける
  4. 3点メニューをクリックし、「Export Profile」を選択
  5. ローカル環境またはGitHub Gistにエクスポート先を選ぶ

Cursorにプロファイルをインポート

  1. Cursorでコマンドパレットを開く(Ctrl + Shift + P / Cmd + Shift + P
  2. 「Preferences: Open Profiles (UI)」を検索して選択
  3. 「New Profile」の横にあるドロップダウンメニューをクリック
  4. 「Import Profile」を選択
  5. GitHub Gist の URLを貼り付けるか、「Select File」でローカルファイルをアップロード
  6. ダイアログ下部の「Import」をクリックしてプロファイルを保存
  7. 新しいプロファイルを選択し、チェックアイコンをクリックして有効化

VS Codeとの主なUI差異

CursorはVS Codeをベースにしていますが、AI機能のためにいくつかのUI変更があります。

設定画面の違い

  • Cursor固有の設定: Ctrl + Shift + P → 「Cursor Settings」
  • VS Code互換の設定: Ctrl + Shift + P → 「Preferences: Open Settings (UI)」

アクティビティバーの向き

AIチャットインターフェースのスペースを最適化するため、デフォルトでアクティビティバーが横向きになっています。従来の縦向きに戻したい場合は以下の手順を実行します。

  1. コマンドパレットを開く(Ctrl + Shift + P / Cmd + Shift + P
  2. 「Preferences: Open Settings (UI)」を検索して選択
  3. workbench.activityBar.orientation を検索
  4. 値を vertical に設定
  5. Cursorを再起動

アカウント設定と初回起動

Cursorを起動すると、アカウント設定画面が表示されます。Cursorのアカウントを作成してログインすることで、AIモデルへのアクセスが可能になります。

アカウント作成とログイン

初回起動時の流れは以下のとおりです。

  1. Cursorを起動すると、ウェルカム画面が表示される
  2. 「Sign Up」または「Log In」を選択
  3. メールアドレスとパスワードでアカウントを作成(またはGitHub/Googleアカウントで認証)
  4. メールアドレス認証を完了
  5. ログイン完了後、AI機能が利用可能になる

初期設定の確認

ログイン後、以下の初期設定を確認しておくことをおすすめします。

設定項目 確認場所 推奨設定
プライバシーモード Cursor Settings → Privacy 必要に応じてON
デフォルトAIモデル Cursor Settings → Models Auto(推奨)または任意のモデル
Tab補完 Cursor Settings → Features 有効(デフォルト)

料金プラン比較

CursorはFreeプラン(Hobby)から法人向けEnterpriseプランまで、用途に応じた複数のプランを提供しています。

個人向けプラン

プラン 月額料金 主な特徴
Hobby 無料 Agentリクエスト数の制限あり、制限付きTab補完、クレジットカード不要
Pro $20 Agentの拡張制限、無制限のTab補完、Background Agents、最大コンテキストウィンドウ
Pro+ $60 Proの全機能 + OpenAI/Claude/Geminiの全モデルで3倍の使用量
Ultra $200 Proの全機能 + 全モデルで20倍の使用量、新機能への優先アクセス

ビジネス向けプラン

プラン 月額料金 主な特徴
Team $40/ユーザー 共有チャット・コマンド・ルール、一元化されたチーム請求、使用状況分析、SAML/OIDC SSO、ロールベースアクセス制御
Enterprise カスタム Teamの全機能 + プール使用量、請求書/発注書による請求、SCIM シート管理、AIコード追跡APIと監査ログ、優先サポート

プラン選択のポイント

用途に応じたプラン選択の目安は以下のとおりです。

用途 推奨プラン
AI駆動開発を試してみたい Hobby(無料)
個人開発で本格的に活用したい Pro
複数のAIモデルを頻繁に使い分けたい Pro+
チームで統一した環境を構築したい Team
大規模組織でセキュリティ要件が厳しい Enterprise

Hobbyプランの制限

無料のHobbyプランには以下の制限があります。

  • Agentリクエスト数に月間上限がある
  • Tab補完のリクエスト数に制限がある
  • Background Agentsが利用できない
  • プレミアムAIモデルへのアクセスが制限される

AI駆動開発を日常的に活用するのであれば、Proプラン以上への移行を検討してください。

移行後の動作確認

VS Codeからの移行が正しく完了したかを確認するため、以下のチェックリストを実行してください。

拡張機能の確認

  1. サイドバーの拡張機能アイコンをクリック
  2. インストール済みの拡張機能がVS Codeと同じか確認
  3. 必要な拡張機能が不足している場合は、マーケットプレイスから再インストール

テーマの確認

  1. Ctrl + K, Ctrl + T(macOSは Cmd + K, Cmd + T)でテーマ選択を開く
  2. VS Codeで使用していたテーマが選択可能か確認
  3. 現在のテーマが正しく適用されているか確認

キーバインドの確認

  1. Ctrl + K, Ctrl + S(macOSは Cmd + K, Cmd + S)でキーバインド設定を開く
  2. カスタムキーバインドが正しく移行されているか確認
  3. 競合するキーバインドがないか確認

AI機能の動作確認

  1. 新規ファイルを作成し、コードの入力を開始
  2. Tab補完の候補が表示されることを確認
  3. Ctrl + I(macOSは Cmd + I)でAgentパネルを開く
  4. 簡単な質問(例: 「Hello Worldを表示するプログラムを書いて」)を入力し、応答が返ってくることを確認

まとめ

本記事では、CursorのインストールからVS Codeの設定移行までを解説しました。

  • Windows/Mac/LinuxそれぞれのOSに適したインストール方法がある
  • VS Codeの設定はワンクリックでCursorに移行できる
  • 料金プランは無料のHobbyから法人向けEnterpriseまで選択可能
  • Proプラン以上で、無制限のTab補完やBackground Agentsなどの本格的なAI機能を利用できる

次のステップとして、Cursorの初期設定(Rules、コードベースインデックス)を行い、AIがプロジェクトのコーディング規約を理解する環境を構築することをおすすめします。

参考リンク